印紙税

印紙税は、不動産の売買契約書など「課税文書」と呼ばれる特定の書面にかかる税金のことです。不動産売買の場合、印紙税額は不動産売買契約書などに記載されている契約金額に応じて変動します。なお、2024年3月31日までは、特例として軽減税率が適用されます。

契約金額ごとの税率は、以下のとおりです。

登録免許税

登録免許税は、不動産の登記手続きを行う際に支払う税金です。相続した不動産の相続登記を行う場合や、売却する予定の物件に住宅ローンの抵当権が設定されている場合、その抵当権を抹消する場合などにかかります。

登録免許税の税率は、登記の種類によって異なります。

• 所有権移転登記（売買契約に伴う所有権の変更）
  不動産の固定資産税評価額に対して2％、軽減税率の適用で1.5％
• 所有権保存登記
  法務局で認定した課税標準価格に対して0.4％、軽減税率の適用で0.15％
• 抵当権抹消登記
  不動産1件につき1,000円

仲介手数料の消費税

不動産売却は、不動産会社に仲介を依頼して進めるのが一般的です。不動産の売買が成立すると、不動産会社に成功報酬として仲介手数料を支払います。この仲介手数料には、消費税が含まれます。

不動産の売買取引における仲介手数料の上限額は、法律で決められています。例えば、売買価格が400万円を超える場合は、「売買価格の3％＋6万円＋消費税」が仲介手数料の上限となります。

譲渡所得にかかる税金

不動産を売却した際に出た利益は譲渡所得として課税対象となりますので、所得税、住民税を支払う必要があります。なお、2037年までは復興特別所得税が所得税とともに徴収されます。

所得税と住民税

所得税は個人の所得に課される税金で、不動産売買の場合、売却価格と不動産を取得した際の価格などを差し引いた際の利益（譲渡益）に対して課税されるのが一般的です。以下で、譲渡所得税の計算式を記載します。

譲渡所得税＝(売却価格－取得価額－譲渡費用－特別控除額)×税率

不動産売却における所得税の税率は、不動産の所有期間によって変わります。売却した年の1月1日において所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得となり、税率は39.63％（所得税30.63％、住民税9％）です。また、5年以上の場合は長期譲渡所得となり、税率は20.315％（所得税15.315％、住民税5％）になります。

復興特別所得税

復興特別所得税は、東日本大震災の被災地域の復興財源を確保するために、譲渡所得に対して課される特別な所得税です。上述した所得税の税率には、復興特別所得税の2.1％分が上乗せされています。

不動産売却で生じる税金の計算は、非常に複雑です。不動産会社を選ぶ際には、税金に関するサポートを実施している業者を選ぶことをおすすめします。

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