マンション売却後の諸費用を差し引いた手取り金額の計算方法

マンション売却後の手取り金額とは、マンション売却額から諸費用を差し引いた後に残る最終的な金額を指します。手取り金額の一般的な計算方式は、以下のとおりです。

売却価格－諸費用（仲介手数料など）－税金－住宅ローン残債＝手取り金額

諸費用

マンション売却では、様々な諸費用が発生するのが一般的です。具体的には、不動産会社への仲介手数料、登記費用、引っ越し代などが挙げられます。抵当権抹消登記などの代行を専門家に依頼した場合に発生する手数料も、諸費用に含まれるケースが少なくありません。

税金

ここでいう税金とは、マンション売却で譲渡所得（利益）が発生した場合に納める必要がある税金を指します。譲渡所得の計算式は、以下のとおりです。

売却金額－取得金額－譲渡費用（諸経費）＝譲渡所得

簡単にいうと、マンション売却によって生じた売却金額から、経費（マンション購入費含む）を差し引いた利益に税金がかかります。マンション売却による利益がマイナスの場合は、譲渡損失となりますので税金は発生しません。

住宅ローン残債

住宅ローンは売却時に完済しなければならず、多くの場合はマンション売却後に手元に入ったお金から住宅ローンの残債を返済します。売却額がローン残債を下回る場合は、自己資金で差額分を補うか、住み替えローンを活用することになります。

手取り金額を増やすための方法

マンション売却で手取り金額を増やすためには、戦略を立てなければなりません。こちらでは、手取り金額を増やすための方法をご紹介します。

マンション売却が得意な不動産会社に依頼する

マンションを高値で売却するためには、マンションの売却実績が豊富な不動産会社を選ぶことが大切です。マンション売却が得意な会社は、市場動向や顧客ニーズを把握しており、適切な価格で売却できるプランを提案することが多いです。

査定を複数社に依頼する

複数の不動産会社に査定を依頼することも、重要なポイントです。査定額は会社によって違いがあり、複数の会社の査定額を比較することで適正な売却価格を把握できます。

税金をできるだけ発生させない

マンション売却には所得税や住民税、登記費用などの税金がかかります。これらの税金をできるだけ抑えるためには、「居住用財産の3,000万円特別控除」などの税制優遇措置を積極的に利用することがポイントです。

独断でリフォームはしない

売却前にリフォームを行うことで、マンションの価値を向上できる反面、無駄な出費となってしまう可能性もあります。個人の好みにもとづいたリフォームは、購入者にとって必ずしも魅力的とは限らず、購入者側が自身でリフォームを行いたい場合もあるからです。

リフォームをした結果、逆に買い手がつかないという可能性もありますので、リフォームは独断で行わず、不動産会社に相談することをおすすめします。

高額査定を実現するためのポイント

・複数の業者に不動産査定を依頼する

複数の不動産会社に査定を依頼することで、各社の査定額を比較検討することができます。査定額は会社によって異なる場合があり、複数の査定額を比較することで適正な売却価格を把握できます。

・不動産査定前に周辺の取引事例を調べる

周辺の取引事例を調べることで、類似物件の売却価格を知ることができます。これにより、相場と比較して自身の物件が適正な価格で査定されているかを判断することができます。

・物件の清掃と整理整頓を行う

不動産査定前に物件を清掃し、整理整頓することで、査定士に良い印象を与えることができます。清潔で整頓された物件は、購入者にとっても魅力的に映ります。ただし、費用がかかりすぎるクリーニングは不要です。

・修繕履歴や書類を準備しておく

修繕履歴や各種書類を事前に準備しておくことで、査定士が物件情報をスムーズに確認することができます。

・不動産会社選びを慎重に行う

不動産会社によって、不動産査定の基準やサービス内容が異なります。複数の会社を比較検討し、信頼できる会社を選ぶことが重要です。

不動産査定の依頼前に確認すべき事項

・査定費用

不動産会社が行う査定費用は無料のケースがほとんどです。念のため、査定に費用がかかるかどうか事前に確認しておくと安心です。

・査定方法

不動産査定には、机上査定と現地査定があります。現地査定は多少時間がかかることもありますが、より正確な査定額が出ます。

・査定結果の報告方法

口頭で報告する場合と書面で報告する場合があります。書面で報告してもらう方が、内容を後で確認することができます。

・その他

媒介契約締結後のキャンセル料や、売却活動の進め方などについても確認しておきましょう。